ウニカ・チュルン  ドローイング 

ヘルタに (Fur Herta)

1954年  紙にペン
ペンにてタイトルとサイン
サイズ : 15.5x14cm


1954年発行、ウニカ第一詩集「魔女文書」(Hexentexte)扉絵の原画ドローイングです。
「魔女文書」には当時ベルメールが所有していたウニカによる13のドローイングが掲載されており、本作品は扉絵で第一番目にあたるものです。
ベルメールは当初自分の作品も1点掲載する計画でしたが、実際には作品は掲載されず、たいへん悔やんだとされています。
そのアイデアは1967年のウニカ第二詩集「神託」に活かされ、自身の作品を扉絵としています。
このようなエピソードは、二人の愛情がいかに深いかを物語るものです。

本作品は画像のとおり数個の断片に分かれて、修復されています。
ウニカは特に初期において、自分の作品をことごとく破棄したものとされていて、 カタログなどをみると、本作品のような修復跡のある作品が多くみられます。
そのような理由により、一般的にマーケットではウニカの原画において、このような修復跡は作品価値の下落を招くものとはなりません。
むしろ、ウニカの疾患による破損がベルメールによって修復されたと想像すると、その作品の意味性、価値が更に膨らむと考えてしまうのは私だけでしょうか?







ウニカ・チュルン  ドローイング 



1960年  紙にペン

黒ペンにて"1960"とサイン

サイズ : 31x22cm






−−−−−−−−−−とても美しいです。−−−−−−−−−−−






















ウニカ・チュルン  ドローイング 



1960年  紙にペン

黒ペンにて"1960"とサイン

サイズ : 27x19.5cm


ウニカのペン画における執拗なモティーフの繰り返しは、彼女のパラノイア気質を顕著に表しています。
その画面から感じられる気迫はシュールというよりはアール・ブリュット的であり、ベルメール作品と比べてよりプリミティブです。
またウニカはこの年、街での奇行により警察へ連行、精神病院へ収容されています。
病院生活の最中、数枚のデッサンを残しており、本作品はその中の1品なのかも知れません。

















back